日本の伝統品は まさに芸術品

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先日の創造開発研究会で 「お六櫛」に魅せられた作家さんがいらっしゃいました。

木曽路・薮原宿の名産です。

お六櫛とは・・・

その昔 頭痛に悩んでいた美人な娘「お六」が御嶽山に詣で お告げに従って、「ミネバリの木」で作った櫛を使ってみたら

全快し それを作って売ったところ 旅人の間で評判となり、全国的に知られるようになったそうです。

お六櫛の材料になるミネバリの木は、成長がとても遅く それだけに目の詰まった木質となり、大変堅いのです。

両歯のお六櫛は中央部にしのぎ(稜線)を残しつつ、ゆるやかな弧を描くように削ってゆきます。職人の熟練を要する仕事です。

お六櫛の歯数は一寸(約3cm)に29~42本と細かく、特別な歯を挽く「歯挽き鋸(ハビキノコ)」も全て職人が時計のゼンマイを削り自分でつくります。

歯挽き鋸で櫛歯を挽いた後は、歯先を「とくさ」という天然素材のヤスリで丹念に仕上げてゆくのです。

気の遠くなるような 職人技の結晶です。

その櫛にさらに 螺鈿で加工を施したものを 作品として お持ちいただきました。

大変 美しいものですが 実用品には ほど遠いかも・・・・

日本の伝統品として 飾って お宝にしたいほど 素敵な芸術です。

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川上 良一さんという デザイナーさんですが しばらくは 信州の木曽の木を用いた

作品を作り 作家として活動されるそうです。

どうぞ 頑張って 日本の美を伝え続けて下さい。